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亜麻仁油の便秘への効果は?

食生活が変化したことから起こる生活習慣病などへの懸念が高まってから久しく、さまざまなメディアで対処法が取り上げられています。そんな中、亜麻仁油の健康効果が注目されています。健康効果が注目される効果として、現代人の多くが悩む便秘を解消するものがあるからです。亜麻仁油が便秘に効果的な理由を、便秘のメカニズムとともに解説します。

そもそも、便秘になる主な原因は?

便秘とは、大腸内の排泄物の通過が遅くなったり腸内に便が長時間とどまるなど、排便が順調に行われない状態です。3日間排便がない、または排便があってもすっきりとした感覚がなければ便秘と言えます。主な原因は、正しい食事や十分な水分が摂れていないこと、また運動不足にあります。多くの人が悩む便秘のメカニズムと、改善すべき食生活について解説します。

便秘になるメカニズム

便秘には、「急性便秘」と「慢性便秘」があります。

急性便秘とは、大腸の蠕動運動が鈍ることで一時的に起こるものです。便の成分になる食物繊維の少ない食事を摂りすぎたり、十分な水分摂取ができずに便が水分不足になったりすることで起こります。

また、一時的な環境の変化によって精神的ストレスが生じたときにも起こります。旅行先で便秘になりがちという人は多いですが、これは環境の変化による急性便秘であり、帰国して日常生活に戻れば便秘も解消します。

慢性便秘は、筋力が低下し便を押し出すことができなくなったり、自律神経が乱れから腸の拡張・収縮のバランスが崩れたり、便意を我慢することで日常的に便秘の状態になります。

高齢者や出産回数の多い女性は筋力や大腸の蠕動運動が弱くなるので便秘になりやすいですし、オフィスや学校などで便意があるものの我慢して排便しないことが続くと慢性便秘になってしまうことがあります。便秘の状態が続くと、おなかが張る、腸内の悪玉菌が繁殖することによりガスが発生しやすくなる、腹痛、吐き気、または肌への影響や不眠などの影響がでます。体内のコレステロールが多くなり結果的に動脈硬化の原因になることもあり、便秘を放置しておくことは危険とも言えます。

便秘解消のために食生活の改善は有効

便秘により大腸にとどまる物質は腐敗し血液を汚し、これらの毒素が血液に乗って他の臓器や皮膚へ流れつくことを想像してみてください。

体全体にトラブルを引き起こす可能性がある便秘。便秘解消のためには、適度な運動やストレス対策が有効です。便秘薬もありますが、薬品はできれば緊急措置のために残しましょう。

また、便秘解消のためにぜひしたいことが、食生活の改善です。

1. 生活のタイミングは整っている?

朝昼晩と3食をとる時間が整っていることは、内臓の働きに影響します。なるべく同じタイミングで食事をとるようにし、体と内臓のリズムを整えましょう。その他のアイデアとして、朝おきがけのコップ1杯の水を習慣づけること、朝決まった時間にトイレへいく時間を持つ、腹部のマッサージもおすすめです。

2. 食物繊維が摂れている?

腸の蠕動運動を活発にし排便を促してくれるのは食物繊維です。水溶性食物繊維を多く含む食品には、海藻類・野菜・果物・こんにゃくなど、そして不溶性食物繊維を多く含む食品には、豆類・野菜・きのこがあげられます。便利だからという理由でインスタント食品やファストフードを頻繁に利用すると食物繊維が不足します。逆に昔からある和食メニューが体によいことは確かです。

3. 腸内環境は整っている?

ヨーグルトや乳酸飲料でビフィズス菌を摂り、腸内環境を整えましょう。たまねぎ・にんにく・バナナなどに含まれるオリゴ糖はビフィズス菌を体内で増やす働きをしてくれます。納豆・みそ・ぬか漬けなどの発酵食品もおすすめです。
これらの便秘によい食べ物は、バランスのとれた食生活に大切な食品です。バランスのとれた食生活を続けることで便秘解消だけでなく多くの健康効果が期待できます。

亜麻仁油は便秘に効果がある?

亜麻仁油は腸内の環境を整え、便秘の解消へと導く効果があるのではないかとされています。ここで、亜麻仁油に含まれる栄養成分であり大きな特徴であるオメガ3と腸内環境との関係についても解説しましょう。

亜麻仁油に含まれる成分であるオメガ3

亜麻仁油の栄養成分の約60%はa-リノレン酸であり、血中の善玉コレステロールを多くしたり、血液をさらさらにし血栓ができるのを予防、血圧を下げる、アレルギー原因物質を抑制するなどさまざまな働きをします。

このことから亜麻仁油の健康効果が大きいと言われるのです。a-リノレン酸は酸化しやすいという特徴もあるため油の劣化を避け、熱を加えず生で食べることが大切です。また、1日小さじ1杯(4g程度)という摂取量を守った摂り方をすることで、最大限の効果を期待することができます。

オメガ3は腸内環境を整える

オメガ3は健康な生活を送るために摂りたい脂肪酸であることが分かりました。オメガ3と腸内環境の関係についてご紹介します。腸内フローラという言葉を聞いたことがありませんか?腸内には約1,000種、1,000兆個のさまざまな細菌が生息しています。これらはバランスをとりながら腸内環境をよい状態にしていますが、腸を覗いてみるとまるでお花畑(flora)のようだということから腸内フローラと呼ばれるのです。

腸内の細菌には、体によい働きをする善玉菌、悪い働きをする悪玉菌、どちらにも属さずそのときの優勢な方に味方する日和見菌があります。バランスが崩れると、便秘や下痢が起こったり、生活習慣病や老化に関係すると言われています。

オメガ3は腸内フローラをバランスの整ったものにし、このようなリスクを避けてくれるのです。

参考:亜麻仁油と病気の関係性

亜麻仁油のオメガ3は摂取しやすい

亜麻仁油をつくる亜麻の種は、茶色でゴマのような形をしています。種は食用として、西暦800年にはすでにフランスのシャルルマーニ大帝が健康に良い価値を認めています。「フランス臣民はアマニを摂るべし」と法令化までしています。その後、アメリカやカナダでも亜麻が栽培されるようになり、同時に亜麻の種が食用やハーブとして使用されてきました。

そんな亜麻仁油にはオメガ3脂肪酸と呼ばれる脂肪酸が含まれており、便秘に効果的とされています。オメガ3とは、人間が体内でつくることのできない不飽和脂肪酸です。そのため、食べ物から摂取しなければなりません。

その食べ物とは、現代の欧米型の食生活で食べる機会が減ってきているものであることから、改めて意識しなければ十分摂取することができません。オメガ3を多く含む食べ物には、マグロ、サケ、サバ、イワシなど脂肪が多い魚、くるみなどが挙げられます。これらを意識して食べることが大切です。しかし、ファストフードや冷凍食品を簡単に買える現在の生活では、魚をわざわざ焼いて食べることが少し面倒に感じることもありますよね。そこで、オメガ3をもっと気軽に摂る方法があります。それが亜麻仁油を食べることなのです。

 亜麻仁油の様々な効果

脳細胞の活性化、血流の改善、メタボリックシンドローム予防、骨粗しょう症の予防、免疫力の向上、美容・美肌効果

これらは亜麻仁油に含まれるオメガ3系のa-リノレン酸による効果が大きいです。便秘解消に加え、これほど多くの亜麻仁油効果があるからこそ魅力的な油であり、亜麻仁油が市場に定着しようとしているのでしょう。

参考:オメガ3脂肪酸とは 〜効果と摂取方法〜

まとめ

ストレスや欧米型の食事によって、わたしたちの腸は疲れています。便秘に悩む人が多いわりには、そのまま放っておくケースも。しかし、便秘は大腸ガンの原因にもなりうる深刻な状態ということを認識するべきでしょう。1日1日、どんな食事をするかで健康でイキイキと生活できるかどうかに大きく影響します。亜麻仁油は安心して使用できる植物由来の油ということ、手軽に使えることが魅力です。腸内環境を改善するために、生活に亜麻仁油を取り入れてみる価値は大いにあるでしょう。

参考:亜麻仁油の種自体は食べれるのか?亜麻仁種食の文化